町田は夢を見ていた。

 それは、とても心休まる夢だった。

 千鶴の部屋、そこで町田は、千鶴に膝まくらをしてもらっているらしかった。

 自分は寝そべって、千鶴の柔らかな太ももに顔を預けている。

 頭上を見上げると、千鶴の慈愛に満ちた笑みがそこにはあった。

 頭を撫でられ、幸せが胸いっぱいに広がる。

 後頭部に伝わってくる太ももの感触は、柔らかく、それでいて、彼女の秘めた力を感じるかのように、弾力に満ちていた。

 しかし、どういうわけか、千鶴の身長は、自分が知っている彼女のそれとは違って、相当高いものになっていた。

 180センチはゆうに越えている高身長。心なしか、その巨乳も大きくなっている気がする。

 どういうことだろうか。

 千鶴も成長しているということだろうか。

 疑問に思った町田は頭上を見上げた。

 こちらを見上げている彼女へ・・・・

 そこには、にんまりとした獰猛な笑みを浮かべ、こちらを見下ろす彩華の姿があった。


 *


「あ、起きたみたいね」


 彩華が言った。

 それを町田は無感動に聞いた。

 自分のおかれている状況がよく分からない。

 自分は仰向けで寝そべっている。顔がなぜか固定化されているので目だけきょろきょろ動かして状況把握につとめるに、どうやら女子ソフト部の部室のようだ。

 1年生たちが、勢ぞろいして、自分のことを見下ろしている。

 顔には何か柔らかくも恐ろしいものがまきついていて、そのせいで、さきほどから息が・・・・


「!?」


 そこで町田は我にかえった。

 首四の字固め。

 彩華の鍛えあげられた脚の中に、町田の首は包み込まれ、組まれてしまっているのだった。


「う、ぐううう」


 町田は両手で彩華の太ももをつかみ、必死にその首四の字固めをとこうとしていた。

 ばたばたと体をばたつかせて、必死に脱出をこころみる。

 しかし、やはり無駄。

 そんな滑稽な抵抗に、頭上の彩華が言った。


「もう抵抗しても無駄よ。これは処刑なんだから。助かる見込みなんて、もうこれっぽっちもないの」


 にんまりとした、サディズムの化身のような笑みを浮かべて、


「これから先、どうなるか分かるでしょ? あんたが心の底から屈服するまで、ずっと私の脚の中から解放されない。永遠に締めあげられ、失神して、締めあげられて、失神する。永遠にね」

「ひ、ひいいいいい」

「助かる道は一つだけ」


 そう言って、彩華は町田にむかって、人差し指を一本だけ突き立てて見せた。


「「僕のご主人様は彩華様だけです」って、心の底から叫ぶの」


 それだけじゃないわと、彩華は言った。

 それまで以上に獰猛に笑うと、


「ねえ、あんた、千鶴先輩のことが好きなんでしょ」

「え?」

「隠しても無駄。あんたの態度見ればすぐに分かるわよ。身の程知らずって、このことを言うのよね」


 周囲を取り囲んだ立つ1年生女子部員たちも、彩華に賛成するかのように、くすくす笑いをもらした。


「あんたみたいな男が千鶴先輩にふさわしいわけない。千鶴先輩に好意を向けることすら許されない、あんたはそういう取るに足らない存在なの」


 だから、と


「「僕のご主人様は彩華様だけです」っていうときに、加えてこう言うの。「増田千鶴なんて大嫌いです。顔も見たくないです」って」


 どくんと、町田の心臓が脈動した。

 彩華にいわれた言葉。

 それを思い返して、町田は絶望にかられた。


「増田千鶴なんて大嫌いです。顔も見たくありません。僕のご主人様は彩華様だけです。こういわない限り、ずっと締め続ける。ずっと、ずっとね。こういう単純なルールなわけ。わかったかな」


 ふふっと少女たちは笑った。

 町田は恐怖のあまり、顔が真っ青になるのを感じた。


「それじゃあ、開始♪」


 地獄が始まった。


 *


 彩華が力をこめたようには見えなかった。

 彼女は床に腰を落とし、両手も床について上半身を起こしながら、その組んだ脚の中に町田を拘束しているだけに思えた。

 しかし、


「ぐげぐぐうええええ!!」


 カエルが潰されるときにあげるような、断末魔の悲鳴。

 それが漏れたかと思うと、町田の体がこれまでとは比べ物にならないくらいに暴れ始めた。

 足をどたばたと踏みならし、早くも真っ赤になった顔をイヤイヤするかのように左右に降る。


「あははっ、まだ5%くらいしか力こめてないわよ。大丈夫なの? このさきドンドン力こめていくけど」

「っぐううううげぐっげえ!!」

「苦しそうねー。首四の字って、頸動脈決めれば数秒で意識墜とすこともできるんだけどね。最初はそんな楽に墜としてあげない。喉の気道だけ潰して、苦しんで苦しんで、そこでようやく墜としてあげる」


 顔を真っ赤にして暴れる町田を脚だけの力で封殺しながら、彩華は町田の痴態を上から眺めるのだった。

 彩華の長い髪が町田の顔にかかるほどに、その至近距離から町田を見下ろす彩華。

 その表情には嗜虐の限りをつくさんとする残酷な女神の顔があった。


(ぐ、ぐるじいいいいい)


 顔をすっぽりとおおいつくそうような、彩華の発達した脚。

 彼女の脚が自分の喉元にい深く、深く食い込んでいた。

 首から上が締め潰され、なくなってしまったかのような錯覚。

 さきほどから喉は潰され、気道はおろか食道すら狭められている。

 喉を圧迫される違和感に胃から食物が逆流しそうになるのだが、それすらも彩華の脚が許さない。


 ギュウウウ!!

 みちみちミチミチミチミチっ!!

 肉が潰されていく音。

 圧倒的なまでの優劣差。

 新入生である女子生徒が、上級生の男を脚の力だけで圧倒してしまっている。

 自分なんかではかなうはずがない、上位の存在。

 町田はそれでも、無駄と分かっていながら、暴れて、なんとかこの窮地をくぐり抜けようとした。

 彩華の太ももをつかんだ手に力をこめる。

 それで分かったのは、手のひらに伝わってくる彩華の脚のポテンシャルの高さだった。

 皮下脂肪の下に蠢く筋肉のかたまり。それが弾力をもって、熱く自分の手のひらに伝わってくる。

 自分がどんな抵抗をしても、すべて無効化されてしまう、そのことが直感としてわかるような、すさまじい脚だった。


「あ、痙攣してきたわね」


 彩華が淡々と言った。

 町田の体に勢いがなくなり、ぴくぴくとしか動かなくなっていく。

 限界が近い。

 彩華の瞳に嗜虐の光がひかった。

 彼女は、勢いよく脚に力をこめた。


「はい、これで10%!」


 ぎゅうううううう!!


「しろpsmgs@@s!!!!」


 電気ショックでもくらったかのように、町田の体が痙攣した。

 バタバタと体全体が町田の意識関係なく暴れる。

 ひとしきり痙攣が終わったあと、ようやく町田の体は地面に伏し、動かなくなった。

 

「はい、一回目と」


 彩華が言って、まじまじと町田の顔を眺めた。

 白目をむいて、最後の一撃の衝撃からか、舌がだらりと垂れ下がってしまっている。

 涙と鼻水で汚れ、情けない負け犬の姿がそこにはあった。

 周囲から、女子部員たちの爆笑があがった。


「ぷぷっ、はやすぎでしょー、こいつ」

「まだ彩ちゃんぜんぜん力こめてないのに、情けないかな」

「下級生の脚の中で強制失神した気分はどうですかー、せんぱーい」


 ひとしきり観察した後、彩華がふふっと笑った。


「それじゃあ、2回目ね」


 言うと、彼女は町田の首に脚を絡み尽かせ、締めあげたまま、両足を宙に持ち上げた。

 町田の頭が、彩華の脚に挟まれたまま、宙に持ち上げられる。

 そして、


「とっとと起きなさい」


 ドスウウウウウンンン!!

 そのまま、地面に叩きつける。

 何度も、何度も。

 町田の後頭部を地面で殴打し続け、そして、


「ふ・・・・・うう?」


 町田の意識が戻る。

 まだ、なにがなんだかわかっていない様子の町田。

 さきほど、あっけなく下級生の脚で意識を刈り取られたことを思い出せていない町田。

 そんな彼の顔を上から見下ろして、獰猛な笑みを浮かべた彩華は言うのだった。


「はい、二回目開始」

「や、やみゃ、ぐぐうえうええげげげ!!」


 ぎゅうううううう!!

 ミチミチみちみちみち!!


 彩華の脚の間で締めあげられ、完璧に極まった首四の字固めは、町田の首と頭を完全に押しつぶした。

 断末魔の悲鳴。

 にんまりと笑ってそれを見下ろす彩華。

 これが永遠に繰り返される。

 永遠に、女子の脚に締めあげられて悶絶する運命。

 町田の地獄はまだ始まったばかりだった。


 ・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・

 ・・・・・

 ・・


 彩華の残酷さは凄惨だった。

 泣き叫び、喉を潰しながら必死に命乞いをする男を、情け容赦なく締め上げ、墜とし、締め上げ、墜とし、締め上げ、墜とし、締め上げ、墜としていく。

 彩華がお遊び半分で、脚の力の入れ具合を調整して町田の頸動脈を締めあげれば、ビクンと大きく痙攣した町田は3秒で意識を刈り取られた。

 気道だけを締め上げ、気絶できるという瞬間に、かろうじて息が吸えるだけ脚の力を緩め、息継ぎをさせて失神を許さない。その状態で30分ほどいたぶり、正気を失いかけた町田に「もっと締めてくだしゃいいいい。彩華様の脚でええええ、僕の首をもっと締めめへええ、気絶させてくだひゃいいいい」と何度も何度も懇願させ、ようやく気絶させてやったり。

 その気絶から起きた町田に、「気絶させていただきありがとうごじゃいますうう」と感謝の気持ちを言わせ、心がこもってなかったらもう一度、何度も息継ぎをさせて気絶を許さず30分間締め上げ続け、心がこもっていれば、そんなに気絶したいのならと、頸動脈を極めて3秒で墜とし、起こして、また3秒で墜として起こして墜として起こして墜として起こして墜として起こして、しまいには1秒ごとに気絶と覚醒を繰り返して1分が経過して、「もう墜ちたくなひいいい!」と叫ばせて、また息継ぎを何度もさせ1時間ほど気絶を許さず締め上げ続けてから、町田に「お願いでひゅはら気絶はへてえええ!!」と懇願させてから墜として起こして墜として起こして、そしてまた1秒ごとに・・・・・・・

 常識ならば、ここまではしない。常識的に考えて、ここまでの連続失神では相手は死んでしまう。

 ふつうならば、ここまでする前に、獲物に同情心を起こし、どこかで許してやる。

 ふつうならば、ここまでする前に、いつか殺してしまうかもしれないと恐怖を感じ、責めを楽で安全なものに変える。

 しかし、彩華はそんなことはしなかった。

 町田の悲鳴を聞くたびにたぎり、もっともっと虐めてやりたいという欲求が募った。

 町田の反応がよいというのも、彩華の残酷さを増す原因になっていた。

 ほかの男どもに同じことをすれば、どこかの段階で心と体があきらめ、どんなに強く締め上げようが、なんの反応も示さなくなる。

 こちらの命令を聞くほどの力もなくなって、ただの人形に変わる。

 しかし、町田は違う。

 虐めれば虐めるほど、その反応がよくなる。

 だからもっとよくしてやろうと、彩華はさらに締めあげていく。

 結果、町田の地獄は、それまで彩華が施してきた処刑至上、最悪のものとなった。


 ・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・

 ・・・・

 ・・


「これで134回目よ。覚えてる?」


 彩華が今しがた覚醒させた町田に対して言った。

 すでに最初の気絶から3時間が経過しようとしていた。

 彩華の脚の中に、町田は変わらず拘束されたままだった。

 一度も解放されず、永遠、彩華の弾力ある太ももの中で締めあげられ続けてきた町田は、既に限界を越えていた。


(ゆるひてくだはい・・・・・おねがいひます。ころさないで・・・・・なんでもひます。なんでも・・・・・ゆるひて)


 心の中で、ひらすら命乞いをする。

 下級生の女子生徒に対して、上級生の男子が、心の底から命乞い。

 今、彩華の脚に力はこもっていない。

 しかし、脚が組まれていることによって、気道が潰されているのも確かなことで、町田は言葉をしゃべることなんできなくなっていた。

 心なんてとっくの昔にバギバギに折れ、心の底から彩華に屈服している町田。

 彼の瞳は度重なる圧迫で白目が真っ赤に充血し、唇から漏れるのはどこかが破けた流れた血の液体だ。

 なぜ、ここまでするのか。

 自分がなにをしたというのか。

 今、こちらを見下ろしてくる彩華の笑みが何よりも恐ろしい。

 解放されたい。

 たとえどんなことをしてでも、この地獄から・・・・・・

 町田の心の中に、千鶴の姿が浮かび、消えていった。


「なに、何かいいたいことあるの?」


 天性の支配者としての資質を有した彩華は、そんな町田の心の中を見通すかのように、言葉を放ってきた。


「じゃあ、脚組むのちょっと緩めてあげる。あんたが言葉をしゃべれるようにね。なんて言うのか、覚えてるでしょうね」


 にんまり笑った彩華が、組んでいた脚を若干緩める。

 圧迫され続けてきた気道が解放され、ようやく、町田はふつうに息をすることができた。

 濃密な彩華のにおいを感じながら、町田は、


「・・・・・・・・・・・・・・」



 沈黙した。

 消え去った千鶴の姿が脳裏によぎり、満面の笑みで町田を眺めていた。


「ふーん、そういう態度」


 絶対零度の冷たい視線が、町田にむけられる。

 彩華様が怒っている。

 それだけで、町田の正気がなくなるのには十分すぎた。

 しかし、それすらも彩華は許さない。


「絞首刑にしてあげる」


 ぎゅうううううう!!

 ミチミチミチ!!


「あひがのtk0おじょgj@qj!!」


 ボコッと膨張した彩華の脚。

 皮下脂肪の下に隠された筋肉を解放し、そして、彩華はさらに、


「ほら、ちょっとづつ宙づりになっていくわよ」

「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ」

「これくらって、無事だった男はいないから覚悟しなさい。どこかに後遺症が残るみたいだけど、別にいかまわないわよね」


 彩華が町田に首四の字をかけながら、自分の背中を地面につけ、ねそべる格好になる。

 その格好のまま、今度は腹筋と背筋を利用して、町田を締めあげたまま、両足を天高く持ち上げ始めた。

 ぐいぐいと、町田の首が、彩華の太ももを支点にして持ち上げられていく。

 彩華の脚が、地面と直角になるほど上に持ち上げられ、彩華の脚と胴体とで、ちょうどL字の格好となった。

 そして、断首台となった彩華の脚の中、身長差から、町田の脚は地面につかない。

 彩華の首四の字で首を締め付けられながら、町田は宙づりになってしまったのだ。
 

「あははっ、はい、絞首刑の完成よ」

「あ、ぐぐげええ・・・・げえええ」


 ギチギチギチギチ!!

 彩華の脚の中で町田が暴れる。

 彩華のふくらはぎ、ちょうど自分の喉仏を締めあげてくるソレを両手で手にとり、必死に拘束をはずそうとする。

 さらには、体をばたつかせて、ただでさえ体勢が悪い彩華のバランスを崩し、なんとか宙づりだけは回避しようとする。

 しかし、


(な、なんでビクともしないんだ)


 彩華は、地面に寝そべりながら、両足を天高く上にあげているのだ。その体勢をとるだけでも力を必要とするのに、今は、その両足に男一人を締めあげている。

 ふつうならば、バランスを崩し、そのまま転倒してしまうであろう体勢。

 しかし、彩華は町田が暴れてもビクともせず、その絞首刑を続けていた。

 強靱な脚の筋肉、そして、発達した腹筋と背筋がなければできない芸当。

 町田は、自分との格の違いに、あらためて彩華に畏怖の気持ちを抱いた。


「9割」


 えい、という可愛らしいかけ声。

 ボコオオッ!

 彩華の両脚が膨張して、町田の頭部を締め潰した。


「kじhぐげえgyぎゃあああああ!!」


 彩華の発達した太ももの厚さが増し、町田の頭部が完全に、彩華の太ももの中に埋もれてしまう。

 瞬間、町田の体がビクンっ!と痙攣した。

 どさっと、彩華のふくらはぎを掴んでていた町田の両手が力をなくし、ぶらんと重力に落ちていった。

 体がときおり痙攣するなか、町田の首は、彩華の脚に締め付けられて、その体がブラブラと宙づりのままたゆたっている。

 絞首刑を執行された男の末路。

 その絞首刑を実行したのは、縄ではなく、女の子の発達した脚だった。


「ほら、起きなさい」


 ドッスウウンン!!

 彩華はあくまでも残酷だった。

 町田の頭を両脚で締め付けた状態のまま、今度は勢いよく、両足を地面に落とし、町田の後頭部を地面に叩きつけた。

 ベギイイと何かが割れる音が響く。

 ニヤニヤと彩華は笑みを浮かべたままだ。

 地面にたたきつけられた男は、安息の気絶という状態からいっきに覚醒させられた。


「ふ・・・ああ・・・・・」

「起きたわね。それじゃあ、二回目いくわよ」

「あ・・・やだやだやだあああ!! やみゃえへええ、脚持ち上げな、グッゲげえええええ」


 町田の懇願もむなしく、彩華の両脚が、再び天高くあがり始める。

 町田の頭部を両脚で挟み、締めあげたままで、ゆっくりと、ゆっくりと、彩華の脚が頭上にあげられていく。

 彩華の脚の動きにあわせるように、町田の体も宙づりにされ、脚が地面につかなくなり、またブラブラと彩華の脚によって絞首刑の格好となった。


「この状態で30秒〜。頸動脈は極めてないから、いけるでしょ?」

「グウギャアア、ごぼぎっぎぎ」

「ほら、いーち、にーい、さーん」


 彩華のかけ声に呼応するように、ほかの女子部員たちも併せてカウントを開始する。

 町田は苦しみに無駄だとわかっていながら、必死に体をバタつかせる。

 その滑稽さが面白いらしく、目の前で町田のことを観賞する女子部員たちは爆笑をあげて、写メをとっていた。

 町田は、はやく気絶させてくれと、それしか考えられなくなっている。

 そして、


「ぜろ!」


 ボッゴオオ!!


「gじょあhごいおんぎrkmp!!」


 再び彩華の脚が膨張し、町田の意識を刈り取る。

 彩華がその気になれば、いつだって男を墜とすことは可能。いつ気絶させるかも含めて、すべては彩華の意志次第なのだった。


「そら、さっさと起きなさい」


 続いていく。

 彩華による絞首刑は続いていく。

 残酷な少女たちの遊びに、町田の千鶴に対する恋い心は、砕かれようとしていた。


 ・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・

 ・・・・・

 ・・・


「起きたわね。次いくわよ」


 どれくらい時間がたったかわからない。

 町田は朦朧とした意識の中で、自分の体が再び、ゆっくりと宙づりにされていくのを感じた。

 何度目になるかわからない絞首刑。

 薄れゆく意識の中で感じられるのは、彩華の柔らかな太ももと、その下に隠された強靱な筋肉だけ。

 町田の意識には、次第に彩華の肉体だけが占めるようになっていった。

 唯一無二のご主人様。

 忠誠を誓うただ一人の女王。

 町田は何度も何度も宙づりにされ、意識を刈り取られ、地面に叩きつけられながら、彩華のことだけを思うようになっていった。

 正確には、そのようにし向けられていった。

 彩華による調教。

 町田の頭の中から、千鶴の姿は消えてなくなっていた。


「・・・・・きいてる?」


 ぺちぺちと頬をたたかれ、町田が気づく。

 今、自分の体は部室の床に横たわっている。

 太ももの中にいることは同じだが、そのカモシカのような脚は、今、力をもつことなく、首四の字に組まれているだけ。

 息を吸うこともなんとかできるし、しゃべることだってできる。

 ぼんやりとした意識の中で、町田は聞いた。


「何か言いたいことはある?」


 何かを確信している彩華の声色。

 絶対支配者としての女王の声。

 それを聞いた町田は、返答を口にしようとした。

 もう二度と、戻れない一線。

 それを越えてしまったら、もう取り返しがつかない。自分は彩華の奴隷として、死ぬまで生きていくことになる。

 それでもいいと、町田は思っていた。

 この女王様のもとで生きていけるならと、そう思うまでに調教されてしまっていた。

 町田は言った。


 
選択肢1 彩華の奴隷になる。

選択肢2 彩華様の奴隷になる。

選択肢1 千鶴ちゃんは裏切れない。